大阪市にお住まいの女性とその息子さんより、離婚公正証書作成サポートのご依頼をいただきました。
ご主人から離婚したいと言われ、離婚を決められました。
お二人が住んでいるマンションを売却し、離婚の財産分与として、売却代金を全額女性に渡すという内容です。
女性は、金額が大きく離婚後の振込みとなるので、振込みされなかった場合を考え、心配だったそうですが、お知り合いの方に公正証書という書面を教えてもらい、公正証書の作成を考えられていました。
女性は、男性が5年ほど不倫をしていると話していますが、証拠はないそうです。
女性と男性は現在仕事はされてなく、息子さんは別にお住まいです。
今回の事例では、財産分与が中心で、公正証書はその内容がほとんどです。
男性:70代
女性:60代
女性の息子さんからお電話で連絡があり、女性と息子さんのお二人で当オフィスに相談に来られ、その場でご依頼となりました。
男性は、公正証書作成に同意されていて、内容を簡単に書いた書面に署名捺印されていました。
以下で、今回の離婚公正証書の主な内容を説明します。
離婚の財産分与として、おおまかには、現在男性と女性のお二人が住んでいるマンションの売却代金を全額女性に渡すことです。
ご相談にお越しいただいた時点で、マンションは既に売却が決まっていましたが、まだお二人はマンションにお住まいで、退去日も決まっていない状態でした。
また、手付金は内容をお聞きしている段階で受領され、男性から女性への振込みも完了しましたが、残金は、お二人がマンションを退去する日にちが決まってからのことになります。
マンションは男性名義で、売買契約の売主は男性であり、男性の口座に振込まれます。
残金の入金がいつ頃になるかは、この段階では分からなかったのですが、契約上は最終的な期限が決まっているはずです。
強制執行の効力を持つ公正証書を作成するには、男性から女性に振込みをされる金額、その支払期限などを決めることが必要となります。
そのため、男性が売却代金の残額を受領するのが最終的にはいつなのかが必要でした。
女性に売買契約についても分からなさそうで、男性に聞いてくださるようでもなく困りましたが、おうちに不動産会社の方が来られている時に、お電話で不動産会社の方から売買契約の内容を確認でき、買主の最終的な支払期限が分かり、公正証書の原案を作成することができました。
不動産会社の方に聞くことも女性の了解は得ていますし、不動産会社の方も公正証書を作成することをご存知でした。
男性から女性へ支払いがされなかった場合に強制執行ができる公正証書を作成するには、男性から女性への振込期限を明確にしておく必要があります。
そのために、買主の最終的な支払期限を知ることが必要でした。
女性から男性への振込みについて、上記書面(内容を書いたもの)では、売却代金から手付金を引いたもの(手付金は既に女性への振込み済み)から、以下の費用を差し引いて、女性に入金をするように書いてあると思い、そのように原案を作成しました。
原案を男性に確認していただくと、そうではなく、とにかく、残額全額を一旦女性に振込み、女性が受領してから、貸金の返済、生活費清算金は男性に振込み、後は不動産会社等、振込先に女性から振込むということでした。
動産等撤去費用、司法書士への費用は概算でしたが、それより多くなっても、女性が負担するということでした。
男性への振込みは、女性が男性からの売却代金の残額を受領後、7日以内に男性の口座に振込むとされました。
女性から男性に振込みされる貸金の返済と生活費清算金は金額が確定しているし、7日以内となっているので、女性から男性への振込期限を決めれば、女性から男性への振込についても、男性から強制執行が可能な公正証書になりますが、この部分は強制執行が可能なものにはされませんでした。
その他には、それぞれの預貯金はそれぞれのものとされました。
マンションにある家財道具等は、別途話し合って決めるとされました。
今回、お客様が負担された費用は、以下の通りです。
<当事務所への費用>
当事務所費用 50,000円
<公証役場費用>
公証役場費用 55,300円
交付送達 1,900円(送達1,600円 送達証明書 300円)
※令和7年10月1日より、公証役場費用が改正されています。
交付送達は、1,900円(送達1,600円 送達証明書300円)となっています。
公証役場に支払う費用は、公正証書の内容により計算されます。
詳しくは当事務所にご相談ください。
今回は、離婚後数か月先になる財産分与についての内容の公正証書作成のサポートをさせていただきました。
離婚に際して、所有する不動産を売却と決められた場合でも、まだ売却していないケースがほとんどで、この場合、売却金額や売却時期が未確定です。
不動産を売却して、残ローンを返済し、残額を折半する(あるいは割合を決めて取得する)等で、売却ができてから振込むとなることが多いです。
公正証書は実際に一方から一方に振込む金額・期限が決まっていないと強制執行の効力を持たせることができません。
そのため、不動産の売却が決まってから振込みする場合は、強制執行の対象にできないことが多いです。
今回は既に売却ができていて、金額や最終的に売却代金の期限が決まっていたので、強制執行の対象にすることができました。
女性は知り合いから「万が一の時、強制執行ができる公正証書を作っておいたほうがいいのでは」ということを聞き、公正証書の作成を考えられました。
高額な財産分与がきちんと振込まれなかったら生活ができなくなるため、不安を感じられていましたが、強制執行の効力を持つ公正証書が作成できたことによって、安心を得ることができたと思います。
→ 大阪市などで離婚協議書・公正証書を作成するなら『行政書士オフィス大石』