(コラム)離婚に伴う公正証書の作成費用

公正証書の作成費用について知りたい

離婚に伴う公正証書の作成費用についてのお問合せが多いので、今回は公正証書の作成費用についての内容をまとめました。

離婚に伴う公正証書の作成費用について詳細にお答えします

離婚の公正証書を作成するときには、「全部でいくらぐらいかかるの?」「誰が払うの?」「いつ払うの?」という疑問をもたれる方も多いと思います。

 

離婚の公正証書作成については、公証役場に支払う公証人手数料が必要で、公証人手数料の計算方法は定められています。

 

それに、作成サポートを弁護士、行政書士等の専門家に依頼される場合は、その事務所(専門家)への報酬支払いが必要であり、誰が支払うかについては、当事者お2人が決めることになります。

 

事務所への報酬は、その事務所の規定によりますが、公証人手数料は、最終的に公証役場で

公正証書作成のため署名捺印する日に現金で支払います。

離婚に伴う公正証書の費用

 

離婚に伴う公正証書は、離婚給付契約公正証書と言います。

公正証書作成の場合の費用は、大きく分けて以下の3つです。

 

①公証役場に支払う公証人手数料

②公正証書作成に必要な書類の手数料(戸籍謄本など)

③行政書士、弁護士等の専門家に作成サポートを依頼する場合、その事務所への報酬額

 

これは、専門家に代行してもらう場合と、全部自分達で手続きを行う場合で違ってきます。

 

(専門家に代行の場合)行政書士、弁護士に公正証書作成を代行してもらう場合の費用

(自分で行う場合)自分たちで公正証書を手続きし、公証役場に手数料を支払う場合の費用

 

それぞれのパターンで説明します。

(専門家に代行の場合)行政書士、弁護士に公正証書作成を代行してもらう場合の費用

自分で作成せずに、行政書士や弁護士に公正証書作成依頼する場合は、公証役場に支払う費用、必要書類の取得手数料の他に、行政書士や弁護士事務所への代行手数料が必要です。

 

【専門家に依頼する場合に必要な費用】

 

①公証役場に支払う公証人手数料

②公正証書作成に必要な書類の手数料(戸籍謄本など)

③行政書士、弁護士等の専門家に作成サポートを依頼する場合、その事務所への報酬額

 

代行手数料は、事務所により異なりますが、行政書士に依頼される場合は、5万円前後が相場です。

 

(自分で行う場合)自分たちで公正証書を手続きし、公証役場に手数料を支払う場合の費用

直接、公証役場に行って依頼し、公証役場とのやり取りや事務手続きを全て自分たちで行う場合は、公証人手数料と必要書類の取得手数料が必要になります。

 

【全部自分たちで手続きを行う場合に必要な費用】

 

①公証役場に支払う公証人手数料

②公正証書作成に必要な書類の手数料(戸籍謄本など)

 

公証人手数料は内容、枚数等によって異なるため、具体的な金額はそれぞれ異なりますが、離婚に伴う公正証書の場合は、公証人手数料、公正証書正本、謄本代を含めて、3万円から6万円ぐらいまでが多いです。

 

よって、自分たちだけで手続きを行うのではなく、行政書士等の専門家にサポートを依頼する場合、上記①+②+③全部で、8万円〜12万円ぐらいの費用がかかります

 

離婚給付契約公正証書具体的な内容によって公証役場に支払う公証人手数料が変わる

 

協議離婚の際に離婚協議書の内容を公正証書にする場合は、公証人手数料を公証役場に支払います。公証人手数料は、公正証書の内容により異なります

 

公証人手数料は内容、枚数等によって異なるため、具体的な金額はそれぞれ異なります。

 

公証人手数料は、養育費、財産分与、慰謝料等、公正証書の内容によって、計算されます。養育費、財産分与、慰謝料などを別々に扱い、それぞれの金額が上記手数料の表に該当する金額が加算されます。

 

大きな金額が動くときは、それだけ手数料が高くなります。それに加え、公正証書正本、謄本の費用がかかりますが、枚数によって異なります。

 

「送達手続費用」は、送達を行うかどうかによります。

強制執行が可能な公正証書作成時に必ず行わなければならないものではありませんが、強制執行が可能な公正証書を作成される方のほとんどは、作成時にされています。

 

公正証書は強制執行ができる力をもつ書面です。万が一、強制執行をするときに必要な送達手続きを、公証役場に署名捺印に行き、公正証書を受け取るときに、前もって行っておくことができます。

 

ご夫婦お二人が公証役場に出向いて署名捺印される場合の送達は、「交付送達」といい、1,650円かかりますが、それをしておけば、強制執行の際に必要な「送達証明書」を発行してもらえます。

 

本人お二人が公証役場に行かず代理人での署名捺印の場合の送達は、「特別送達」といい、送達手続費用に郵送代がプラスされます。この場合は、公証役場から、養育費等の支払いをする方に、郵送で公正証書謄本が送られ、届いたことが確認できてから、「送達証明書」が発行されます。

 

作成時に送達手続きをしない場合で、強制執行をすることになったときは、そのときに、相手方に公正証書謄本を公証役場から送ってもらう「特別送達」をすることになります。

 

離婚の公正証書作成のための必要費用の内訳

 

では、離婚の公正証書作成にかかる費用の内訳を詳しく見てみましょう。

 

①必要書類の内訳と費用

②公証人への手数料と費用例

③専門家(行政書士・弁護士)への代行費用

 

必要書類の内訳と取得費用

 

必要書類の内訳と取得費用について、下記の表にまとめます。

 

必要書類 費用 備考
戸籍謄本 1通 450円 ※必要 3か月以内のもの
運転免許証等 コピー ※必要 代理人を使わない場合
印鑑登録証明書 1通 300円

※代理人による調印の場合、代理人をたてる方は必要 3ヶ月以内のもの

※運転免許証などがない場合、必要。

不動産登記簿謄本 1通 600円

内容により必要

土地、建物の場合は各1通

固定資産評価証明書 1通 300円 内容により必要

 

①戸籍謄本

3か月以内のもの

離婚前に公正証書を作成する場合、戸籍謄本(全部事項証明書)が必要

離婚後に公正証書を作成する場合、離婚について記載された戸籍謄本が必要

 

②運転免許証など

代理人を使わず本人が公証役場に調印に行く場合、各本人の顔写真のある公的機関発行の

身分証明書(運転免許証、パスポートなど)が必要

それがない場合は、印鑑登録証明書が必要

 

③印鑑登録証明書

3か月以内のもの

代理人での調印の場合、代理人をたてたほうは必要

※ 印鑑証明書を使う場合は、必ず実印

  運転免許証などを使う場合は、認印(シャチハタでないもの)で可

 

④不動産登記簿謄本

公正証書の内容に、財産分与などで不動産の所有を譲渡する場合など必要

 

⑤固定資産評価証明書

不動産登記簿謄本が必要な場合は必要

最新の固定資産税の通知書に評価額の記載がある場合は、そのコピーでも可

 

上記説明しましたように、公正証書作成につき公証役場に支払う手数料、必要書類は、内容により異なりますが、戸籍謄本、運転免許証などの身分証明書は必ず必要です。印鑑登録証明書が必要な場合もあります。

 

離婚の公正証書の作成費用としては、公証人手数料ですが、作成サポートを弁護士、行政書士等に依頼するときは、その専門家への報酬額をその事務所に支払います。

 

それぞれの事務所により、サポートの範囲、報酬額、支払方法は異なります。

 

公証人への手数料と費用例

目的の種類 手数料
100万円以下 5,000円
100万円を超え、200万円以下7 7,000円
200万円を超え、500万円以下 11,000円
500万円を超え、1,000万円以下 17,000円
1,000万円を超え、3,000万円以下 23,000円
3,000万円を超え、5,000万円以下 29,000円
5,000万円を超え、1億円以下 43,000円
1億円を超え、3億円以下 43,000円に5,000万円までごとに13,000円を加算
3億円を超え、10億円以下 95,000円に5,000万円までごとに11,000円を加算
10億円を超える場合 249,000円に5,000万円までごとに8,000円を加算

 

公証人手数料の計算例

 

離婚契約による目的の総額と手数料の例を説明いたします。

 

離婚給付契約公正証書における公証人手数料の計算は次のようになります。

 

※養育費、財産分与、慰謝料などを別々に扱い、その金額が上記手数料の表に該当する金額を加算します。

※養育費は、支払期間が10年を超える場合は10年として計算します。

※公正証書正本、謄本代として、枚数によりますが、大体各2,500円ぐらいです。

※養育費、慰謝料などの支払いがない場合等は、その部分は、11,000円になります。

※不動産の所有権持分を財産分与として譲渡する場合等は、固定資産評価証額から計算されます。

 

〔公証人手数料の計算〕

項目別の総額を公証人手数料の表の該当する部分を加算します。

 

 

(例1)子ども1人に月5万円の養育費を12年、財産分与500万円、慰謝料100万円を支払う場合

 

5万円×12カ月×10= 600万円 → 17,000円

500万円   → 17,000円

100万円 → 7,000円

17,000円+17,000円+7,000円=41,000円

これに、公正証書正本、謄本代(約2,500円×2=約5,000円)が加算され、約46,000円になります。

交付送達をすると、1,650円が加算されます。

 

(例2)子ども2人にそれぞれ月4万円の養育費を8年間と11年間支払う場合

5万円×12か月×8=480万円  

5万円×12か月×10=600万円 (10年以上は10年として計算)

480万円+600万円=1,080万円 → 23,000円

これに、公正証書正本、謄本代(約2,500円×2=約5,000円)が加算され、約28,000円になります。

交付送達をすると、1,650円が加算されます。

 

上記のように、内容によって金額が変わってきますが、離婚に伴う公正証書の場合、公証人手数料は、3万円〜6万円ぐらいになることが多いと思います。

不動産の全部または一部を財産分与等で譲渡する内容の記載がある場合は、固定資産評価額から譲渡する部分に該当する金額より計算されますので、費用はその分、加算されます。

専門家(行政書士・弁護士)への代行費用

 

事務所により異なりますが、公証役場の手続きを含めたサポートで、行政書士の場合は

代理人を使わない場合として、5万円前後が相場です。

 

公証人手数料の支払いの方法は現金のみ

 

公正証書に署名捺印するために公証役場に行ったときに、必ず現金で支払います

 

代理人2人での署名捺印の場合は、代理人が本人より預かって支払うか、公証役場によって

は、署名捺印の前日までに振込送金で支払える場合もあります。

公証人手数料を支払うのは誰になるのか?

 

お二人のうち、どちらが支払うかは、その方々が決めますが、折半にされる方もありますし、公正証書作成を希望する方が支払うことも多いと思います。

 

養育費を支払う方が、相手に対しちゃんと作っておくということで、作成を希望され、費用も支払われていることもあります。

 

公証人手数料を支払うタイミング

 

公証人手数料は、公証役場に公正証書への署名捺印に行き、作成できた公正証書を受け取るときに、直接、公証役場に現金で支払います。

金額は、公正証書案文が決まったときに公証役場より伝えられます。

 

その他、発生する費用

 

公正証書作成について、公証役場に提出しなければならない書類があります。その書類の実費がかかります。

必要書類は内容によって、代理人を使うかどうかによって異なります。

 

(必要書類)

戸籍謄本 1通

代理人を使う場合  
印鑑登録証明書(3か月以内のもの)1通

 

財産分与等で不動産の所有部分を分与する等の場合
不動産登記簿謄本 1通
固定資産評価証明書 1通(最新のもの)

※固定資産税の通知書に固定資産評価額が記載されている場合はそのコピーでも可

 

【キャンセル料】

公証役場に公正証書作成を依頼し、公正証書作成自体をキャンセルする場合、公証役場に支払うキャンセル料がかかる場合があります。

 

公正証書作成は、専門家に相談しながら作成するのがおすすめです

 

上記説明のとおり、公正証書を作成するには、事務所への報酬額も含めて、支払費用は発生します。

 

直接、公証役場に行けば、事務所への報酬額は発生しません。

 

それでも、多くの方が事務所に依頼されるのは、やはり内容を十分相談したい、公証役場に直接行って自分で対応するのはなかなか難しい等の理由があるからです。

 

実際に、公証役場に行ったけれど、やはり自分では難しいので、お願いしたいと依頼される方もあります。

 

また、自分で行って、公正証書が作成できたけれど、自分が「思っているような内容がきっちり書かれていないような気がする」とご相談いただくこともありますが、一度作成すると、内容変更するためには、再度、作成しなければなりません。

 

相手方にも、再度協力をお願いしなければなりませんし、なかなか大変になってしまいます。

 

公証役場は、2人で合意した内容を伝え、それを公正証書にされるので、その内容以外のことを確認されることはありません。

 

事務所への報酬は発生しますが、専門家に十分相談でき、内容も何度も確認できるよう事務所に依頼することをおすすめします

 

また、ご本人達が気づいてないことで、決めておいたほうがいいこと等、事務所に依頼する場合はお伝えます。

 

相手方の同意はもちろん必要ですが、受け取ることになるお金を決めることができる場合も多いので、報酬が高いと感じるかどうかは、比較して考えられるといいのではと思います。

 

離婚時年金分割の合意分割をされる方は、年金分割の手続きの必要書類の一つに、「公正証書または公証人の認証がある私文書」があります。

 

公正証書を作成される方は、その中に年金分割の合意分割の内容を入れることができます。その場合、公証人手数料は、その部分 11,000円 プラスになります。

 

一方、年金分割の合意分割を公正証書に入れず、年金分割合意書として、別書面にした場合、公証人の認証についての手数料は、5,500円です。

 

公正証書作成時に、認証も受けられるので、合意書にするほうが、公証人手数料は抑えられます。

 

まとめ

 

離婚に伴う公正証書を作成したいけれど、費用がどれぐらいかかるかは気になるところだと思います。

 

離婚の際の公正証書作成にかかる費用は、大きく分けて以下の3つです。

 

①公証役場に支払う公証人手数料

②公正証書作成に必要な書類の手数料(戸籍謄本など)

③行政書士、弁護士等の専門家に作成サポートを依頼する場合、その事務所への報酬額

①公証役場に支払う公証人手数料

①は、公正証書の内容、枚数等により定まった計算方法で計算されます。

 

②公正証書作成に必要な書類の手数料(戸籍謄本など)

②は、代理人での調印かどうかにより異なりますが、以下です。

(必要書類)

戸籍謄本 1通

代理人を使う場合  
印鑑登録証明書(3か月以内のもの)1通

 

財産分与等で不動産の所有部分を分与する等の場合
不動産登記簿謄本 1通
固定資産評価証明書 1通(最新のもの)

※固定資産税の通知書に固定資産評価額が記載されている場合はそのコピーでも可

 

③行政書士、弁護士等の専門家に作成サポートを依頼する場合、その事務所への報酬額

③は、その事務所によりサポート範囲、報酬額が異なります。

 

公証人手数料については、離婚に伴う公正証書の場合、3万円から6万円ぐらいまでが多いです。

 

事務所への報酬額は、事務所により異なりますが、行政書士に依頼される場合は、5万円前後が多いです。

直接、公証役場に行けば、事務所への報酬額は発生しません。

 

それでも、多くの方が事務所に依頼されるのは、やはり内容を十分相談したい、公証役場に直接行って自分で対応するのはなかなか難しい等ではないでしょうか。

 

実際に、公証役場に行ったけれど、やはり自分では難しいので、お願いしたいと依頼される方もあります。

 

事務所への報酬は発生しますが、専門家に十分相談でき、内容も何度も確認できるよう事務所に依頼することをおすすめすます。

 

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