養育費を払わせる方法として公正証書を選んだ女性の場合

養育費を払ってもらえるか不安だから強制執行できる公正証書を考えた

2015年の話ですが、ご主人の浮気が理由で離婚をすることを決めた女性が、子どもが2人いるため、養育費の支払いを確実にさせたいと思い、公正証書の作成を考えているということで、相談に来られました。

子どもがいる場合、養育費が離婚の公正証書のメインになることがほとんどですが、今回の女性は稀にみる細かさで養育費の支払いについて決めたいことがありました。

ただ、公正証書にするにあたり、ある意味見本にもなる細かい内容ですので紹介させていただきます。

養育費を支払わせる方法として公正証書を選んだ理由

公正証書は”強制執行能力”を持つ、公文書です。

今回の女性も、養育費を確実に払ってもらうため、また不払いが起きた際に、本来払ってもらうはずだった養育費をしっかりともらうために、公正証書の強制執行能力を持っておきたいと考えたようです。

養育費は大学卒業までを基本として細かく決めたいと考えていた7つのこと

  • 浪人したり大学院に行くことになった場合の養育費の支払い期間の延長について
  • 20歳の誕生日に大学や専門学校に行っていない場合について
  • 子どもが大学を中退した場合について
  • 女性が再婚した場合、家族以外の第三者から生活の援助を受ける場合について
  • 入学金や学費について
  • 子どもの病気や事故があった場合にかかる費用について
  • 子どもの衣服や靴などの費用について

今回の事例においては、上記のような7つのことについて、非常に細かく養育費についての内容を決めようとしていました。

これらの要望に対して、どのようにしていったのかをここから説明します。

非常に細かく設定した養育費についての内容

養育費の支払い期間については基本的には、子どもが大学を卒業するまででしたが、子どもや女性の状況の変化を想定して養育費の支払いや金額などについて、変更できる内容になりました。

ではそれぞれの内容を詳細にみていきましょう。

子どもが浪人したり大学院に行くことになった場合の養育費の支払い期間の延長について

子どもが順当に大学卒業まで進んだ場合は、何年度の何月に卒業するのかわかるので、その年月までを養育費の支払い期間としています。

しかし、子どもが浪人したり、大学院へ卒業する場合は、卒業まで延長してほしいと考えていたため、相手の同意の上、その記載が入っています。

20歳の誕生日に大学や専門学校に行っていない場合について

子どもが20歳になった時、大学や専門学校に進学していない場合は、養育費の支払いは20歳の誕生月までとすると決められました。よってその文章が記載されています。

ただし、進学浪人により学校へ行っていない場合は除くことも記載されています。

4年制大学を中退、2年生専門学校を卒業および就職した場合について

4年制大学を中退、あるいは2年生専門学校を卒業して、就職したのが、20歳を超えていた場合、中退や卒業をしたその月までとされ、基本として決められている大学卒業までより短い期間になります。

また、20歳以下で就職をした場合は、その就職をした月までと決められ、その場合も基本として決められたより短くなります。

女性が再婚した場合、家族以外の第三者から生活の援助を受ける場合について

女性が再婚した場合や、結婚していないけれど、何らかで男性から生活の援助を受ける場合は、そうなった月までで養育費の支払いは終了したいと男性からの要望で入れることになりました。

ただ、再婚したけれど離婚したり、生活の援助が受けられなくなった場合、養育費の支払いは再開してほしいという女性の要望がありました。

それについて、男性の同意も得られ、このような状況を踏まえた文章になっています。

入学金や学費について

養育費とは別に、入学金や学費などの教育費は7割は男性に負担してほしいという女性側の要望だったため、そのことが記載されています。費用を証明するものを見せることを前提とした文章が記載されています。

子どもが病気や事故をした際にかかる費用について

教育費や養育費とは別ですが、子どものケガや病気で高額な医療費が発生した場合は、かかった費用の7割を男性が負担すると決まりました。

かかった費用を証明するものを見せることを前提とした文章が記載されています。

子どもの衣服や靴などの費用について

子どもに必要な衣類や靴などの費用は全額負担してほしいという女性の要望があり、男性も同意していたので、

男性が、子どもとの面会の時に購入するか、その他の場合はその金額を負担するという内容が記載されています。

まとめ

養育費については、各家庭の状況や離婚時の状況により、金額や支払期間、その他条件はいろいろ異なります。

そのため、公正証書に記載する養育費はこうでなければならないというものはありません。

ただ、勝手に決めていいわけでもなく、公正証書にしても、公正証書にしない離婚協議書にしても、お互いが同意をしたことのみしか記載することができません。

養育費についていくらほしいや、いつまで払ってほしいなど、様々な要望はあるかと思いますが、まずはお二人で相談して決めることが大切です。

もしお二人で話をするのが難しい場合は、お二人で行政書士の事務所等へ行き、公正証書に入れる内容の相談として、どんな内容を決めたほうがいいのかを確認しながら、その場でお2人で話をするとスムーズに決められている例が多いです。

※行政書士は、どちらか側かにたっての相手方との交渉はできません。

 

特に養育費などシビアな部分に関しては、離婚公正証書作成サポート経験の豊富な行政書士を探してみてください。

 

公正証書を作る際の養育費の相談は、離婚の公正証書の作成経験が多い大石をぜひ活用ください。

 

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この事例の担当

行政書士 大石明美 行政書士オフィス大石代表

神戸にある大学の文学部英文学科卒業。
販売関係の仕事、日本語教師を経て、2008年12月10日行政書士オフィスを開業。
離婚等の公正証書作成サポートを開始。
2014年 大阪府行政書士会第65回定時総会にて「会長表彰」を受賞。
北海道から沖縄まで、全国各地から離婚公正証書作成サポート、別居公正証書作成サポート等のご依頼を受けています。

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