
今回ご紹介するのは、離婚に伴い作成する公正証書における子どもとの面会についての事例です。
公正証書には、その他、養育費等の内容ももちろん記載されています。
子ども(2人)は、女性が引き取って養育され、男性と子ども達が、月に1回ぐらいで面会の機会を設けることを決められていました。
それにあたり、「宿泊を伴う面会を行わない」ことを女性が希望され、男性も承諾されていましたので、そのことを公正証書に記載されています。
男性と子ども達の面会は、子ども達の意思を尊重することを前提とした上で、月に1回を目途として行うことになっていました。
その面会を行うためには、女性の事前承諾が必要とされています。
男性から女性への連絡方法は、特に決められていませんが、男性が子どもと面会を希望することを伝え、女性の許可を得ることが必要であることが記載されています。
離婚されるとき、男性は海外赴任中でした。あと任期が1年ほどという状況でした。
何回か帰国される予定があるようですが、その帰国中の面会については、原則で決めた回数に限らず、男性と女性の間で協議することになっています。
海外にいる間は月に1回の面会を行えないですし、日本に帰ってきている間は、1週間~2週間の間に数度面会を行うことが想定されます。
上記のような場合に備え、臨機応変に対応できるよう、男性の帰国中の面会については別途協議し、女性の承諾が得られれば、原則の頻度とは違う頻度の面会を行えるようになっています。
ただ、男性が帰国中の面会であっても、宿泊は伴わないことを確約されており、それも記載されています。
今回、公正証書を作成した段階では、「月に1回を目安とし、宿泊は伴わないものとする」ことを決められていますが、子どもの成長に伴い、月に1回の面会が難しくなる場合もあるでしょう。
逆に、事前承諾のあるなしに関わらず、子どもが成長すれば、自主的に連絡をとり、離れて暮らしている親と面会することも考えられます。
離れて暮らす親と子どもの面会は、親の希望だけではなく、子どもに与えられた権利です。
子どもの意思を尊重し、成長に伴い変わっていく状況に対応できるように、公正証書には、「子どもの成長に合わせて、面会の内容等については別途協議して決める」となりました。
離れて暮らす親の気持ち、そして何よりも子どもの気持ちを尊重した面会を行えるように考えることが大切だと思います。
大阪のオフィス大石が離婚に伴う公正証書の作成サポートをさせていただく際には、子どもとの面会交流についての記載に関するご質問・ご相談も承っております。
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