大学生の子どもの学費と生活費用などを記載した公正証書

ご相談の経緯

今回ご相談いただいたのは、離婚が決まっている女性。

2人の子ども(社会人と大学生の男の子)がいましたが、ご夫婦はすでに別居されていました。

ご相談者の女性は当初、女性のいとこに離婚のことや書面のことについて相談されていたようですが、いとこの方が、行政書士に相談してみては?ということで、当事務所のホームページにお問い合わせをいただきました。

子どもの教育に必要な経費についての合意等、合意内容も決まっていた状態で、ご相談内容も「公正証書作成について」というもので、実際に公正証書に記載した項目の中から以下のものについて説明させていただきます。

  • 二男の大学の学費について
  • 長男と二男の大学の奨学金について
  • 二男の下宿先の家賃や水道代について
  • 二男の大学で発生する合宿費等のその他費用について

公正証書に記載する合意内容の詳細

子どもがいるご夫婦が離婚される際に決めることの中でも、養育費や学費について気になる方が多いのではないでしょうか。

 

ただ、相談を受けた際に養育費についてはシッカリと考えておられるのに、実際に「ちなみに学費についてはお決めになられていますか?」とご質問をさせていただくと、忘れておられる方が多いです。

また、養育費と学費について、同じように請求される方もおられますが、養育費は養育費、学費は学費でわけて考えられたり、学費の事も考えて養育費を通常よりも多めに設定される方もおられます。

 

なぜ様々なケースがあるかというと、協議離婚ということですので、養育費や学費など、それ以外のことも含めて全て、お2人で決めることができるからなのです。

 

ご相談いただいた女性は男性と話し合いの結果。
大学生の子どもの学費や下宿先の生活費などを含めて男性が支払うと合意されていましたので、その他の合意した内容も含めて公正証書に記載しています。

 

また養育費と聞くと小さい子どもを育てる為に必要な費用と考える方も多く、大学生ほどの大きな子どもの場合は、生活費と考えられている方が多いです。

今回の事例も養育費ではなく、あくまでも生活費と学費として考えておられたケースです。

大学の学費や奨学金、生活費について公正証書に記載した内容

二男の大学の学費

二男の大学の学費は全額、男性が支払う事になっていて、大学から振込用紙が送付された際に、男性が振込を行う。

長男と二男の大学の奨学金

長男が大学生のときに受給していた奨学金の返済、二男の奨学金の返済も男性が行うことになっていて、長男の奨学金の返済については、直接返済を行う。

もし、二男が新たに奨学金等の借入が必要になった場合は、男性に相談の上、男性が判断する。

二男の下宿先の家賃や水道代

二男の学費以外で生活に必要な費用も男性が支払う。

二男は大学に通うために下宿していましたので、その下宿先の賃料や水道代等も男性が支払うことになっていました。

二男の大学で発生する合宿費等のその他費用

その他にも、「生活費以外に、合宿費その他不定期に発生する特別な費用が必要となった場合」という記載もありました。

大学生活を送る中で発生する合宿代等、その他の特別に必要になった費用についても男性が負担することになります。
これらの費用が発生した場合は二男が男性に直接連絡し、男性から女性の口座に振り込まれることを決められてました。

 

多くは大学生の二男についての記載で、社会人になっている長男については、奨学金の返済以外について記載することはありませんでした。

 

また、財産分与はすでに行われていましたが、後々のために分与された内容を公正証書に記載しています。

養育費や学費は支払い期間が長期になるためお互いの連絡先や所在を伝える

養育費等の長く続く支払いがある場合において、通常は離婚後に住所、居所、電話番号、連絡先、勤務先などが変更になった場合は、連絡すると決めます。

ただ、今回の場合は、お2人がすでに冷え切った関係であったこともあり、住所などの変更の際は、長男か二男に連絡すると決められていました。

 

また、離婚時年金分割の合意分割のための合意書の作成も行い、公証役場で公正証書調印日に認証していただきました。

 

その他にも、このケースでは、公正証書作成当時、19歳だった二男が20歳に達した後、離婚の届出を行うということも決められていました。

平日に公証役場にいけなかったので代理人を二人選定して調印

今回は、男女共に平日が仕事という事で平日に公証役場に行けなかったため、私(大石)ともう一名の行政書士がそれぞれの代理人となり、調印を行いました。

※離婚の公正証書については、公証役場によって調印日の代理人を認められるところとそうでないところがありますので、必ずしも代理人を立てられるわけではありません。

 

ただ、当事務所がお願いしている公証役場は代理人を認めてくださっていますので、お客様からの公証役場の指定が無い場合は、当事務所がいつもお願いしている公証役場を利用します。

 

※また、それぞれ別の代理人を立てた理由は、民法108条「双方代理の禁止」により、「同一の法律行為については、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代理人となることはできない。」となっているためです。

 

このように、公正証書に記載する内容は、お2人が決められたことになりますので、これと言った決め方はありません。

かといって記載できることとできない事などもありますので、どのようなことを決めて、どのように記載すればよいのか分からない場合等、1度お気軽にご相談ください。

 

子どもの生活費や学費に関する公正証書の作成サポートは、行政書士オフィス大石までご相談ください。

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