
奥様の不倫を原因とした、離婚に際しての公正証書作成サポートを行いました。
ご相談をされたご主人は仕事が忙しく、また不規則で、夜遅くの帰宅となることも少なくありませんでした。いつからか奥様が不貞行為を行っており、最終的に奥様から離婚を切り出されました。
何回もお2人で話し合いをされたそうですが、奥様の気持ちが変わることはないと確信され、離婚を決意されました。
当初は離婚協議書の作成のご依頼で、離婚協議書の作成にむけて進めていましたが、途中で「公正証書として残しておきたい」と強く思われ、公正証書作成をお手伝いすることとなりました。
ご夫婦にはお子様が1人あり、その監護権についても書面に盛り込むことをご相談いただきました。
知り合いから、「離婚をすることになった友人がいて、離婚協議書の作成をお願いしたいそうなんだけど、離婚に至る奥様との話し合いで相当落ち込んでいるので、一度話を聞いてあげてほしい」という連絡を受け、そのご友人が相談に当事務所に来られました。
お話を伺うと、奥様は不倫相手との結婚の意思があり、離婚後に相手方のいる遠方に行くということでした。
奥様は、お子様の親権をもち、不倫相手と養子縁組をする予定でいました。有責配偶者であるにも関わらず、奥様はご主人を相当責められたようで、ご主人はかなり失意のご様子でした。
ご主人は、離婚に至ったことに関してご自身を責められていました。初回相談のときは、お話しをお聞きし、どんなご夫婦にも、それぞれ不満はあるでしょうが、不満があるからと言って、不倫をしてもいいことにはならないということを説明させていただき、どちらかというと、相談というよりカウンセリングでした。
その後、紹介の知り合いから連絡があり、「彼は、気持ちが落ち着いたようで、離婚協議書作成をお願いに行くのに予約の電話を入れると思う」と連絡があり、ご本人より2回目相談の予約が入りそのときに離婚協議書作成をご依頼していただきました。
慰謝料を奥様に請求しないとされていましたし、奥様が再婚の予定もあり、お子様の養育費の支払いもしないことで合意されていましたが、養育費の支払をしないかわりに、お子様のために、入学のとき等に十分にしてあげたいと考えてられていました。
金銭面でのことがなかったため、離婚協議書としてご依頼を受けましたが、作成途中で、証拠として強い公正証書で残しておきたいとの連絡があり、公正証書作成サポートに変更させていただきました。
慰謝料の請求が行われず、養育費に関しての支払いもないため、本案件においては金銭の動きはありませんでした。
離婚時の話し合いによって親権・監護権は奥様となり、その奥様は再婚のため遠方へ引っ越すことで、お子様が転校せざるを得ないこと、奥様の不倫相手と一緒に暮らすことになることなどで、ご主人はお子様ことを大変心配されていました。
そのため、親権者・監護権者のところに、離婚後にお子様が実父との生活を望んだ場合は、監護権について、お2人で再協議することとになりました。
その際の監護権をどちらかに決定するのではなく、“再協議する”としたのは、そういうことになった場合の、その時の仕事や生活の変化等、それぞれの状況が今の段階ではわからないためです。
公正証書には、他の記載もありますが、今回、ご主人が公正証書に残しておかれたかったのは、この監護権のことを話し合って合意したことを残すことでした。
離婚に際しての親権・監護権については、当ホームページ内で説明しておりますのでご一読ください。