財産分与/住宅ローンが残っている不動産について|離婚協議書を作成

離婚協議書作成のご依頼内容

離婚することになりました。二人で話し合いをして書面を作成しようということで話しは進んでいます。離婚の際の基本的な取り決めも記載していただきたいのですが、二人で購入した不動産について、細かく記載していただければと思っています。住宅ローンが残っていて、1年後くらいに売却する予定です。売却額や売却にかかった費用などを考慮して、財産分与を考えました。そういった取り決めを含めて、離婚協議書の作成を依頼したいと考えています。

財産分与としての不動産について詳細に決められた離婚協議書

ホームページをご覧になっていただいた男性からのご依頼でした。不動産に関して決めたことの内容をきっちり記載してほしいとのことでした。不動産に関することは、ローン返済中である場合等、決めるのが難しいことがあります。

離婚協議書の項目

今回の離婚協議書で記載した内容は、

 

  1. 離婚の合意
  2. 親権者・監護権者について
  3. 養育費
  4. 面会交流
  5. 財産分与
  6. 預貯金・家財道具など
  7. 慰謝料 (慰謝料に関してはお互いに発生しないことの確認)
  8. 了解事項
  9. 管轄裁判所
  10. 清算条項

 

以上の項目です。

離婚の際に決められることで、不動産についてはローン返済中であったりする場合等、特に難しいことが多いです。今回は、売却手続きに入る時期を決め、売却できたときの金額によって、お二人で取り決めされていました。

離婚に伴う不動産の処理について

離婚に伴い不動産をどうするかについては、難しい部分だと思います。例えば、ローンが残っていて、その不動産に奥様や子どもさんたちが住み続け、ご主人がローン返済をするという合意をされた場合、女性側は返済が滞らないかという心配が残ります。また、滞ったことがわかっても、ローンについて、債務者が男性である以上、お2人の間のお金のやり取りではないため、公正証書による強制執行ができません。

 

ローン契約債務者を奥様に変更できれば、ご主人から奥様に返済額を入れてもらい、そこから引き落としとなれば、返済額についてお2人の間のやり取りとなりますが、ローン契約上、債務者を奥様に変更できない場合が多いです。

 

今回はお2人の間でその心配はないようでした。離婚から1年ぐらいは奥様とお子さんがその不動産に住み、1年ぐらいしてから売却手続きに入る予定でした。「売却額がいくらになるかわからない」ということがあるので、売却額とその時のローン残額を考えて決められた内容で離婚協議書を作成させていただきました。

住宅ローンが残っている不動産について

今回の離婚協議書では、不動産については、平成〇〇年に売却すること(約1年後)、売却するまでは奥様と子どもが住み続け、その間ローンはご主人が責任をもって返済することを記載しました。

 

そして、売却額によって2つのケースにわけて取り決めされていました。

 

「不動産の売却金額-不動産の売却に関する全ての費用=X」とした時に、

 

Xが〇〇万円以上であれば、ご主人から奥様に〇〇万円(ある一定の金額)を財産分与として支払う。

 

Xが〇〇万円以下であれば、再度協議して奥様が取得する金額を決める。

 

このように2つのケースにわけて、詳細に離婚協議書に記載させていただきました。

 

離婚時、不動産をどうするかに関しては、難しいことが多く専門家にご相談することをおすすめします。

離婚協議書作成や公正証書作成サポートなら行政書士オフィス大石までご相談ください。

 

 

この事例の担当

行政書士 大石明美 行政書士オフィス大石代表

神戸にある大学の文学部英文学科卒業。
販売関係の仕事、日本語教師を経て、2008年12月10日行政書士オフィスを開業。
離婚等の公正証書作成サポートを開始。
2014年 大阪府行政書士会第65回定時総会にて「会長表彰」を受賞。
北海道から沖縄まで、全国各地から離婚公正証書作成サポート、別居公正証書作成サポート等のご依頼を受けています。

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