離婚時のペットの処遇に関するご相談

今回の離婚時のペットに関する相談内容

夫婦で婚姻中ペットの犬を育ててきました。離婚することになり、2人で話し合った結果、夫が費用を負担して、私がペットを引き取ることになりました。ペットの養育費など、詳しい費用分担も取り決めていますが、離婚公正証書作成に記載することはできますか。

行政書士大石からの回答

奥様からお電話で公正証書作成サポートのご依頼をいただきました。今回の場合、お電話の際に、ご依頼していただきましたので、後日さっそく奥様に当事務所へお越しいただき、内容を伝えていただきました。

法律上ペットは「生命あるもの」という扱い

今回のご相談の件、ペットについての費用を公正証書に記載することは可能です。
法律上、ペットは人ではなく「生命あるもの」という扱いになります。
飼い主様の心情を慮れば、ペットの養育費という言い方は十分に理解できるのですが、「生命あるもの」であるペットに養育費という言葉は使いません。公正証書案文には「愛犬についての合意」の項目で月々の費用は「飼育する費用」となっています。

ペットに関する費用についても強制執行はできるのか

「人」の養育費と同様、月々に支払われる「ペットにかかる費用」も強制執行の対象になりえます。ただし、強制執行の対象とする場合、毎月の金額、毎月何日までに、どのような方法でで、そして、何年何月から始まって何年何月まで支払うかの確定が必要になります。ペットが生きている限り支払うという合意の場合、いつまでという期間が確定できません。

 

強制執行の対象にならなくても、お支払の約束はできていますので、そこまではいいですとおっしゃる場合も多いかと思いますが、強制執行の対象とする場合は、期間の確定はどのように記載するのでしょうか。

ペットにかかる費用を強制執行の対象とする場合の期間の設定

ペットにかかる費用を強制執行できるようにする場合、公正証書への記載方法は2つの書き方が考えられます。

 

  1. ある程度の期間で区切り、その時点でその先必要な場合は必要とするときまで延長するとする。(この場合、延長部分は対象外となります)
  2. 長い期間で設定する。

 

1つ目がある程度の期間で区切り、たとえば、お支払が始まる月から10年先の平成○○年○月までを月々の支払期間とし、その時点で必要な場合はこの愛犬が死亡する日の属する月までとすることにします。

 

2つ目が長い期間で設定する方法です。ペットの寿命を考えてもそれ以上に長い期間までと設定し、それ以前にペットが亡くなった場合は、それまでとすることを記載します。

 

今回のお客様の場合、(お子様の養育費については強制執行の対象となっています)ペットの費用は強制執行の対象にならなくても構いませんということでしたので、「平成○○年○月から本件犬が死亡した日の属する月まで」としました。

これらを、「愛犬についての合意」とし、月々の費用とは別に合意されていた「ペットにかかる月額の費用、動物病院の通院にかかる治療費などすべてを、夫が負担する」ことも入れたものとなっています。

 

離婚時にペットにかかる費用を記載した公正証書原案も作成できます。お客様それぞれにあわせた公正証書作成サポートなら、行政書士オフィス大石までお気軽にご相談ください。

この事例の担当

行政書士 大石明美 行政書士オフィス大石代表

神戸にある大学の文学部英文学科卒業。
販売関係の仕事、日本語教師を経て、2008年12月10日行政書士オフィスを開業。
離婚等の公正証書作成サポートを開始。
2014年 大阪府行政書士会第65回定時総会にて「会長表彰」を受賞。
北海道から沖縄まで、全国各地から離婚公正証書作成サポート、別居公正証書作成サポート等のご依頼を受けています。

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